長安寺での年間行事のご案内です。
修正会とは「正月に修される法会(法要)」という意味で、明治以降に始まった神社への初詣も、お寺の修正会が一つの起源だと言われています。修正会は新年にあたって、ご本尊阿弥陀様に手を合わせ、自らの奥底からの願いに静かに耳をすまし、仏さまの教えを聞いていく歩み出しをする大切な機会です。長安寺では1月1日元旦の朝6時より修正会をお勤めしています。
2011年3月11日の東日本大震災・津波によって多くの尊い命が一瞬にして奪われ、長安寺においても61名の御門徒が犠牲になられました。「全ての震災犠牲者を悼み、悲しみを心に刻み、決して忘れない」という願いのもと、3月11日1時半より、東日本大震災物故者追悼法要を厳修しています。また法要終了後、発災時刻の2時46分より全国の真宗寺院と共に、「勿忘(わすれな)の鐘」を打鐘致します。犠牲になられた方々を念じ、心静かにお参りください。
「お彼岸」とは昼夜の長さが同じになる春分の日、秋分の日の前後1週間を指しますが、お念仏のお教えでは、阿弥陀仏の「浄土」を指します。彼岸は私たちが還っていく世界であると同時に、迷いの世界である「此岸(しがん)」に生きる私たちのあり方を照らし、私たち自身を問いかけてくる世界です。お彼岸は、浄土に還っていかれた亡き人を偲ぶととともに、改めて自らへの問いかけに耳を傾け、自分の生活を振り返る大切な場なのです。長安寺では彼岸の入り、また春分の日、秋分の日である彼岸の中日に10時半から法要・法話を行います。
一般的に、送り火・迎え火やお供物など「冥土から祖先の霊が帰ってくる期間」であり「その霊を供養し冥福を祈る」行事と考えられているお盆ですが、浄土真宗のお盆とは、一方的な追善供養の場ではなく、ご先祖を、私を真実の生き方へ導いてくださる仏様「諸仏(しょぶつ)」として頂き、亡き人から案じられている我が身であったことに気づき、改めて人間として賜ったいのちや、生きる意味を問う“聞法の機縁”となっています。盂蘭盆会法要は14日から16日までの3日間、10時半より行います。参詣の際にはお墓参りだけではなく、必ず本堂の阿弥陀様をお参りいたしましょう。
浄土真宗の宗祖親鸞聖人は、1262年11月28日に90歳の生涯を終えられました。親鸞聖人をはじめ、念仏の教えに生きられた先達に思いを馳せ、その御労苦と恩徳に感謝し、報いていく法要が「報恩講」です。孫にあたる存覚上人が33回忌に報恩講の形式を定め、以後今日まで700年以上に渡って受け継がれてきました。真宗門徒にとっては「報恩講に始まり、報恩講に終わる」「真宗寺院のいのち」と言われるほど、最も大切な仏事です。
長安寺では11月23日から26日の4日間にわたって、1日3座のご法要・ご講師によるご法話・お斎(昼食)があります。誘い合わせてぜひお参りください。